熱帯魚育成

【水草水槽の作り方 完成ガイド】Step4 熱帯魚飼育と水槽管理編

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【水草水槽の作り方完全ガイド Step1~3】では、水草水槽の立ち上げから水草の育成方法までをお伝えしてきました。

今回は、水草水槽に熱帯魚を入れてからの飼育の仕方や、キレイな水槽を保つための管理の仕方についてお伝えしていきます。

水草と熱帯魚の両方を管理していかなくてはいけないので、意外と初心者の方は難しく感じるかもしれません。

ただ、今回の記事を読んでいただければ失敗する可能性は少なくなりますので、最後までご覧ください。

ちなみに、この記事を書いている人はこんな人です。

それでは解説していきます。

なお、熱帯魚を入れるまでの過程や注意点はこちらの記事をご覧ください。

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エサのあげ方の基本

水草水槽がコケまみれになってしまう原因として多いのが、エサのあげ方がよくないことです。

エサのあげ方によって、水槽のキレイさは大きく変わりますので、注意が必要です。

あげすぎないことが一番大切

エサはあげすぎないことが大切です。どうしても魚を飼うとかわいいのでエサを毎日何回もあげたくなってしまいます。

しかし、エサをあげすぎると水がどんどん汚れていきます。

汚れの原因となるのは、エサの油分や食べ残し、魚のフンです。

これらがどんどん溜まってしまい、コケが生えたり水のにおいが臭くなったりします。

エサのパッケージなどには「1日に2・3回」と書いてありますが、それだとあげすぎになってしまうことが多いです。

基本的には、ちょっと少ないかなくらいをキープするように心がけましょう。

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エサの頻度と量の目安

エサの量は、2日に1回くらいでちょうどよいと思っています。

また、1回に食べきれる量は30秒から1分程度で食べきれる量を上げるとよいでしょう。

エサが底に落ちるまえに食べきれる量がいいです。

エサが散らばってしまうと、食べ残しが底に落ちてしまうのでフィルターはOFFにして水流がない状態であげると、魚が食べやすいです。

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おすすめのエサ

エサの種類は大きく分けて4種類あります。

基本的にはフレークタイプか顆粒タイプを選んでおけば大丈夫です。

特にフレークタイプや水面に浮かんでいるので、食べ残しが底に溜まってしまうことも少ないのでおすすめです。

ちなみに私はこちらの水が汚れないエサを使用しています。

こちらはフレーク状になっているので、どの魚でも食べやすいです。

ネオンテトラなど、口が小さめの小型熱帯魚の場合は、食べづらい場合があります。

その時には、指でつぶしてあげたり、あらかじめピンセットなどで粒を小さくしておくとよいでしょう。

他にも、魚ごとのエサの選び方やコスパのよいエサをこちらの記事で解説していますのでご覧ください。

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水替えの正しいやり方

水槽管理の基本といえば「水替え」です。

しっかりと水替えをしていれば、コケが生えづらくなりますし、水草もよく育ちます。

ここでは、水替えの基本的なやり方についてお伝えします。

水替えが必要な理由

水替えの目的は、汚れのもとになるものを水槽の外に出すことです。

汚れのもとはエサの食べ残し、フンなどの有機物です。このように汚れはおもに水槽の底に溜まっています。

そのため、水を替えるというよりは水と一緒に汚れを吸いだすという感覚のほうが近いと思います。

水替えをしないと、どんどん汚れのもとが溜まっていってしまうので、コケが生えやすくなり水槽が崩壊していくことになります。

水替えの頻度と量の目安

水替えの量ははっきりいってケースバイケースです。

ただ、基本的にはよくいわれるように1週間に1回、水槽の3分の1くらいが適量だと思います。

コケが多すぎる場合には、1週間に2回くらい替えて様子を見ることもありますし、調子がよければ、1週間に1回、4分の1くらいでもいいと思います。

調子が悪いときは、少し多めにしていきましょう。

まずは1週間に1回からスタートして、水槽の様子を見ながら調整していくことが大切です。

水替えで注意するポイント

水替えのポイントとしては、しっかりと底にたまったものを吸いだすということです。

そのため、底床(ていしょう)の隙間に入っているゴミを巻き上げていくのがよいでしょう。

手で仰ぐようにしてゴミを浮かせたり、スポイトで水を吹きかけてからゴミを浮かせたりすることもあります。

水草が植わっていない部分は、プロホースなど砂利の中までもきれいにできる道具がありますので、使用するのもおすすめです。

水草が植えてある部分は、抜けてしまうので、表面だけにしてください。

また、フィルター内部にゴミが入ってしまわないように、水替えの時はフィルターをOFFにしてください。

初心者の方でやってしまいがちなもう1つのミスとしては、ヒーターの電源を入れたまま水替えをしてしまうことです。

ヒーターが空気中に出てしまうと、安全装置が働き使えなくなってしまいます。かならず、ヒーターもOFFにしてから水替えをしてください。

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水槽のガラス面掃除の基本

水槽が汚く見える原因は、ガラス面が汚れていることがほとんどです。

また、ガラス面につくコケの量で水槽の調子が分かります。

ガラス面が汚れていると、水槽を眺めるのも嫌になってしまいますので、ガラス面はしっかりキレイにしていきましょう。

ガラス面の掃除方法

ガラス面の掃除は次のものを使用するとよいでしょう。

  • メラミンスポンジ
  • スクレーパー
  • 歯ブラシ

メラミンスポンジは、広い面を掃除するときに重宝します。

ただ、乾いた状態だと傷ついてしまう可能性があるので、ガラスが濡れている状態で掃除することをおすすめします。

また、専用のスクレーパーは手をぬらさずにガラス面をきれいにすることができます。

スクレーパーはカッターの刃のような物が先についているので、コケが濃くついてしまっているところに使用してもしっかりと取ることができます。

うっすらついたコケはメラミンスポンジで、濃くついてしまったコケはスクレーパーで取るのがおすすめです。

また、水槽の角にある接着面をスクレーパーで傷つけてしまうと水漏れなどの恐れがあります。

角の部分は歯ブラシなどでこすってあげるとよいでしょう。

ガラス掃除の頻度の目安

ガラス面の掃除は水替えと一緒に行うとよいでしょう。そのため、1週間に1回くらいの頻度が目安になります。

できれば、水替えの前にガラス面の掃除をして、落としたコケも水と一緒に水槽外へ出すようにするとよいです。

水槽内にコケが残ったままだと、また水槽にコケが生えやすくなってしまうためです。

水替えの時と同様に、フィルターはOFFにしたほうが、フィルター内にコケを入れないのでよいでしょう。

フィルター掃除の考え方

水槽をきれいにしてくれるろ過フィルターは、汚れがもっとも溜まりやすい場所です。

そのため、フィルターのメンテナンスを行うことで、さらに水槽をきれいにすることができます。

しかし、フィルターはバクテリアがもっとも多い場所でもあります。

そのため、洗うタイミングも重要になってきます。

フィルターは「洗いすぎない」

基本的に、フィルター内部は洗いすぎないほうがいいです。洗いすぎてしまうと、せっかくフィルター内で増えたバクテリアが減ってしまうからです。

そのため、フィルターの内部を洗うのは2~3か月に1回程度でも大丈夫です。

また、フィルター内部のろ材を洗うときにも、軽くすすぐ程度にして、バクテリアが落ちないような感覚でやっていきましょう。

ろ材を洗うときには、水槽の水を使用してください。くれぐれも水道水で洗うことだけは避けてくださいね。

水道水でもバクテリアが死んでしまいますからね。

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フィルター掃除をするタイミング

先ほどもお伝えした通り基本的には2~3か月で1回くらいでいいです。

しかし、次のような場合には、メンテナンスをしたほうがいい場合が多いです。

外部フィルターを掃除するタイミング

・基本的には2~3か月に1回
・パイプから出てくる水量が弱い時
・水槽内にコケが増えてきた時
・パイプからゴミなどの汚れが出てくるようになった時

パイプからの水流が弱くなった場合や、ゴミが出てきた場合は、軽くメンテナンスをしたほうがよいでしょう。

水流が弱い場合にはろ過能力も落ちますし、水槽内の循環も悪くなるのでいいことがありません。

また、見た目で黒ひげゴケなどのコケが増えてきたタイミングも、汚れが溜まっているのでフィルター掃除をすることをおすすめします。

エアレーションの仕方

エアレーションはエアーポンプを使ってブクブクと空気を送り込むことです。

こちらも熱帯魚の管理としては重要なので、エアレーションの効率的な仕方や注意点についてお伝えします。

エアレーションを行うメリット

  • 魚の酸欠を予防する
  • バクテリアが増えて水がきれいになる
  • 油膜が発生しにくくなる
  • 水の循環がよくなる

エアレーションは魚の酸欠を防ぐだけでなく、バクテリアを増やしたり、油膜の予防をしたりと多くのメリットがあります。

また、気泡が下から上へ移動するため循環がよくなり、水槽の底にゴミが溜まりづらくなるという利点もあります。

エアレーションがいらない場合

エアレーションを行うことのメリットはたくさんあります。

しかし、音が気になったり水撥ねをしたりデメリットもあります。

そのため「エアレーションをやりたくない」という方もいるでしょう。

結論からお伝えすると、次のような場合はエアレーションがなくても大丈夫です。

  • フィルターで水の循環がある
  • 水面が広く空気と触れている
  • 水面が常に揺れている
  • 水草がたくさん入っている

こちらは、お伝えするとかなり長くなってしまいますので、くわしく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。

主にメダカについて触れていますが、熱帯魚でも同じことがいえるので参考になると思います。

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エアレーションの位置

エアレーションをどこに設置するのかは、意外と迷うところです。

エアレーションを、水槽の装飾として使用する場合は、どこでも大丈夫です。

ただ、水槽管理という意味でエアレーションをする場合は、効率のよい場所があります。

  • エアレーションは基本4つ角の底のほうから行う
  • フィルターの水流が届かないところが効果的

基本的には、角の水流が弱いところに設置するのがもっとも効果的であると思います。

フィルターの水流が届きづらいところを見つけて、エアレーションの位置を工夫してみてください。

位置がよくわからない方はこちらの記事を参考にしてください。

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水流の調整方法

水槽の水流は、見た目では分かりにくいですが、魚の体調やコケの発生に大きく関係するポイントです。

強すぎる水流は魚にとってストレスになりやすく、反対に弱すぎるとろ過の力が十分に発揮されないこともあります。

そのため、水槽の中の様子を見ながら、魚に合った水流に調整していくことが大切です。

ここでは、水流が強すぎる場合に起こりやすい問題と、水流を弱めるための具体的な方法について解説していきます。

水流が強すぎると起きる問題

グッピーやベタなど、ヒレが大きい魚は基本的には強い水流が苦手です。

そのため、水流が強すぎると魚がストレスを感じて疲れてしまうことがあります。

また、水流が強いところには黒ひげゴケというコケが生えやすいということもよくいわれます。

流木についた黒ひげゴケ

そのため、水流をある程度調整していくことは大切なことだといえます。

水流を弱める方法

水流を弱めるためには、大きく分けて3つの方法があります。

  • フィルター自体の水流を調整する
  • ろ材をたくさん入れる
  • 排水パイプを交換する

フィルター自体が水流を調節できるものであれば、弱めていくこともできます。

もし調節できない時は、ろ材をたくさん入れたり、排水パイプを交換すること水流を落とすことができます。

ろ材によって水流を落とすときには、ウールマットなど目の細かいものを使用するとよいでしょう。

排水パイプは、リリイパイプフローパイプなど水流を弱めるものがおすすめです。

水流を落としすぎると、ろ過能力も落ちるので、あまり落としすぎないようにしてください。

水温が上がらないときの対処法

熱帯魚を管理していると「ヒーターを設置しているのに水温が上がらない」ということがあります。

ヒーターを入れていれば魚がすぐに死んでしまうことはほぼありませんが、水温が低いと少しずつ弱ってしまうことはあります。

そのため、ここでは水温が上がらない原因や対策についてお伝えします。

水温が上がらない原因

水温が上がらない原因として考えられるのは次の通りです。

  • 水槽サイズとヒーターが合っていない
  • ヒーターを設置する場所に水流がない

ヒーターは「〇〇以下」のように対応する水量が決まっています。

大きい水槽に、間違って小さめのヒーターを入れてしまうと、温めるエネルギーが小さいく温まらないことがあります。

水槽サイズと水量は次の通りですので、しっかりとヒーターが対応しているか確認をしてください。

水槽サイズ大きさ(㎝)水量
30cm規格水槽幅30×奥行18×高さ24約12L
30cmキューブ水槽幅30×奥行30×高さ30約25L
45㎝規格水槽幅45×奥行24×高さ30約30L
45㎝スリム水槽幅45×奥行20×高さ22約18L
45㎝キューブ水槽幅45×奥行45×高さ45約85L
60㎝規格水槽幅60×奥行30×高さ36約60L
60㎝スリム水槽幅60×奥行20×高さ25約27L
60㎝ハイタイプ水槽幅60×奥行30×高さ45約81L
90cm水槽幅90×奥行45×高さ45約160L
90cmスリム水槽幅90×奥行30×高さ36約88L

よくわからない方は、こちらでサイズごとのおすすめを紹介していますのでご覧ください。

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また、水流がないところにヒーターを設置してしまうと、ヒーターの周りだけが温かくなってしまいます。

さらに、オートヒーターの場合はヒーター内のサーモスタットが「もう温まった」と勘違いして、温めるのを止めてしまいます。

できれば、吸水パイプの近くにヒーターを設置して、暖かい水が水槽全体にいきわたるようにするのがよいでしょう。

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稚魚の育て方

熱帯魚の中には、オスとメスを一緒に飼っていれば繁殖をし、稚魚が生まれる場合があります。

稚魚が生まれることはとてもうれしい瞬間ですが、稚魚の育て方がわかっていないと、大人の魚に食べられてしまったり、逆に増えすぎてしまうことがあります。

ここでは、稚魚を育てるうえでの注意点などについてお伝えします。

稚魚が生まれる熱帯魚

次の熱帯魚は、家庭でも繁殖がしやすく稚魚が生まれやすいです。

どれもメジャーで初心者にも飼いやすいので、繁殖させたいのであればおすすめの魚です。

吹き出し エビではミナミヌマエビなども自然に増えていきます。

繁殖のさせ方

  • しっかりエサをあげる
  • 水温を26度に保つ
  • 稚魚が生まれたら親と離す

エサのあげすぎは水質の悪化になりますが、繁殖をさせたい場合は1日2回など少し多めにエサをあげることも必要です。

また、水温が低いと繁殖しない魚が多いので、水温を設定できるヒーターなどを入れて、しっかりと26度付近まで水温を管理するほうがよいでしょう。

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稚魚が食べられないようにする

稚魚は体が小さく、大人の魚の口に入ってしまうサイズです。そのため、一緒に飼っていると食べられてしまうことがあります。

そうならないためには次のようにするとよいでしょう。

  • サテライトで隔離して育てる
  • 流木や水草などで隠れ家を作る
  • 人工的なオブジェで隠れ家を作る

一番確実なのは、サテライトでしっかりと稚魚を隔離しておくことです。

サテライトは、このように水槽に後付けで水を入れられる小さい水槽などをいいます。

稚魚が生まれてから隔離しようとすると、つかまえるのが難しいため、できれば生まれそうなタイミングでメスの魚を入れておくとよいでしょう。

サテライトは稚魚が生まれたら、自然と大人と隔離されるようになっています。

また、流木や水草、人工的なオブジェなどを水槽に入れて、隙間に隠れるようにするのもよいでしょう。

稚魚の育て方についてはこちらの記事をくわしくご覧ください。

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熱帯魚が増えすぎてしまった場合

稚魚が生まれると最初はうれしいのですが、実は「増えすぎてしまう」という問題が発生することもあります。

あまりにも増えすぎてしまうと、水槽の中が過密になってしまいますので、ある程度増えたら数を制限していくことも必要です。

一番いいのは、水槽を増やすことですがそれもなかなか難しい場合がありますよね。

稚魚が増え過ぎてしまう場合には、稚魚を守るのと逆の方法を取るしかありません。

隠れるところをなくしていく

そうすれば、稚魚は隠れるところがなくなり、かわいそうですが他の魚に食べられてしまいます。

ちょっと残酷な気もしますが、増えすぎて水質が悪化すると他の魚にも悪影響なので、増え方を抑制していくのは仕方がないことかなと思います。

くれぐれも川などに放流することがないようにしてください。

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まとめ

水草水槽に熱帯魚を入れると、管理がやや難しくなります。

しかし、今回お伝えしたことに注意していただき、少しずつメンテナンスを行えば両方をしっかりと育てることはできます。

やってみないと分からないところもたくさんあると思いますが、参考になれば幸いです。

また、ぜひそのほかの記事もご覧ください。

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