この記事はこんな方のための記事です。
- 藍藻を少しでも早く取り除きたい。
- オキシドールで藍藻を駆除する方法を知りたい。
- オキシドールを添加する量や、熱帯魚・エビへの影響について知りたい。
藍藻は細菌の一種で、環境がよくない水槽に現れます。他のコケと違い、水槽の中で広がるスピードが速いのがやっかいです。
そのまま放置しておくと、水槽内で繁殖し、見た目だけでなく匂いまで嫌なものになってきます。

熱帯魚水槽12年以上になる私も、以前は藍藻によく悩まされました。
しかし、オキシドールでの駆除の仕方を知ってからは、藍藻が怖くなくなり、現在は毎日楽しく水槽を眺めることができています。

そこで、この記事では藍藻を消すための方法や、オキシドールの添加の仕方、失敗しない添加量などについて解説します。
この記事を読めば、リセットをせずにきれいな水槽を取り戻すことができるようになりますよ。
藍藻への基本的な対策のしかた

対策その① ホースでソイルごと吸い出す
まずは、水槽内から藍藻の量をできるだけ少なくすることが大切です。
砂利やソイルなどに藍藻がべったりくっついてしまっている場合は、砂利やソイルごと水槽の外に吸い出してあげるのが効果的です。
ソイルに水草が植えられている場合など、吸い出したくないという場合は、「対策その2」からスタートしてください。
始めに、通常の園芸用などのホースを用意します。ホームセンターなどで1m単位で売っているので、水槽用に1本準備してください。長さは2mくらいがおすすめです。

水槽の一方を水槽に入れ、もう片側にバケツを用意します。バケツ側を口で吸い、呼び水をします。
水槽側のホースをソイルに突き刺し、ソイルを吸っていきます。この時に岩などの近くのソイルを吸ってしまうとレイアウトが壊れてしまうことがありますので、気を付けてください。

この時、ホースを折り曲げて、水の量を調節してください。折り曲げないとあっという間にバケツがいっぱいになってしまいます。

水草は一緒に吸ってしまってもかまいません。

丸の部分のソイルと水草を一緒に吸い出しました。


このように、ソイルごと藍藻を吸い取ってしまうと藍藻の量を減らすことができます。
このままでは、また再発してしまう可能性が高いので、さらに対策をしていく必要があります。
対策その② オキシドールを藍藻に直接吹きかける

藍藻にはオキシドール(過酸化水素水)を添加することが有効です。
オキシドールには「藍藻に直接吹きかける方法」と「水槽内全体に添加する方法」の2つの使用方法があります。
藍藻が固まっているところを集中的に駆除するには、直接吹きかける方法がおすすめです。
スポイトにオキシドールを取り、藍藻が発生しているところに直接スポイトで吹きかけていきます。

量はスポイトいっぱいに入れるくらいでも大丈夫です。

藍藻が多い部分に直接吹きかけていきます。(※この水槽は状態は悪いのですが、藍藻は発生していません。今回はやり方だけお伝えします。)

オキシドールを吹きかけたところはこのように細かい泡が発生します。
オキシドールが当たっているところが分かりやすいので、様子を見ながら藍藻に直接かかるようにしてください。
吹きかけたところの藍藻は2~3日すれば消えていきます。
この方法は、特に砂利などを使用している方におすすめの方法です。また、水草や石などについている藍藻にはよいでしょう。
ただし、ソイルに吹きかける場合にはデメリットもあります。
オキシドールを吹きかけたところのソイルは、粒が潰れてしまうということです。
ソイルの粒が潰れると、水の通りが悪くなったり、見栄えが悪くなったりします。
水草の育成にもかかわってきますので、藍藻を駆除した後は、水替えと一緒にソイルを吸い出したり、少しずつ交換したりすることをおすすめします。
対策その③ オキシドールを水槽全体に添加する
藍藻は最近の一種なので、カビと同じように一部取り除いたからといって安心できません。まだ細菌が水槽内に残っているからです。
そこで、オキシドールを数日間添加し続け、完全に藍藻を消していきましょう。

直接かけるよりも効果は薄いですが、水槽全体の藍藻を徐々に消すにはこの方法がよいでしょう。
毎日添加するのはわかったけど、どれくらいの量を入れればいいの?
60cm水槽であれば、毎日4mlくらいから始めるとよいです。ただ、少し多めに入れたとしても、そこまで問題になることはありません。
まずは4mlからスタートしていき、それでも藍藻が減らない場合には、もう少し増やして入れていくというスタンスがいいでしょう。
オキシドールが熱帯魚やエビに与える影響は少ない
オキシドールは薬品ですので、水槽に入れるには抵抗があるかもしれません。
ただ、オキシドールを入れても熱帯魚やエビに与える影響はほとんどありません。
実際に私の水槽ではオキシドールを添加していましたが、熱帯魚やヤマトヌマエビ・ミナミヌマエビも全く変化はありませんでした。

オキシドールを添加しているときにも、熱帯魚やエビも逃げることなく平然としています。
それでもやはり心配という方は、水槽専門メーカーのカミハタさんから発売されている「アンチグリーン」を使用することをおすすめします。
カミハタ「アンチグリーン」も藍藻駆除の効果が高い
カミハタさんは熱帯魚・水草の専門メーカーです。そのカミハタさんが発売している「アンチグリーン」はコケなどを抑制する効果があります。
その中でも特に藍藻への効果は高いです。(amazonのレビューから効果があったと答えているものを引用)

オキシドールと比べると少し値段が高くなりますが、メーカーさんが発売しているという安心感はありますので、こちらもおすすめです。
最悪の場合は リセットしたほうが早い

今回は、できるだけリセットをしないで藍藻を消し去る方法について解説してきました。
しかし、場合によっては、リセットをするほうが早く簡単である場合もあります。ご自分の水槽の状況を確認していきましょう。
レベル1:ソイルや砂利の中に少しだけ出始めている。
レベル2:ソイルや砂利の表面に出始めている。
レベル3:ソイルや砂利の表面を藍藻がほぼ覆っている。
レベル3まで来てしまったら、リセットしたほうが早いです。
レベル1:ソイルや砂利の中に少しだけ出始めている
藍藻は、循環が悪く水流がないところに出ることが多いので、ソイルや砂利の中に出ることが多いです。
ソイルや砂利の中に藍藻が出始めているのは、それほど心配しなくてもいいレベルと言えます。表面まで出てこなければ広がることも少ないので、放っておいても大丈夫です。
レベル2:ソイルや砂利の表面に出始めている
ソイルの表面に藍藻が出始めている状態になると、水槽の中に広がりやすくなります。
この場合には、できるだけソイルを吸い出すだけでなく、オキシドールの添加が必要となります。
レベル3:ソイルや砂利の表面を藍藻がほぼ覆っている
藍藻がソイルのほとんどを覆っている状態になると、駆除するのはなかなか時間と労力がいります。
時間をかければ徐々になくしていくことはできますが、それよりもリセットしてしまったほうが労力は少なく済むかもしれません。
まとめ:藍藻はすぐに対応すればオキシドールで消せる

ここまで解説してきたことをまとめます。
- 藍藻が出たらすぐに対策をすることが大切。
- 基本的にはホースなどで吸い出す。
- オキシドールは直接かけるか、毎日少しずつ添加して消していく。
- 藍藻がひどい場合にはリセットのほうが早い。
藍藻はやっかいものですが、吸い出しとオキシドールで確実に消すことができます。
しかし、広がってしまうと「時すでに遅し」になってしまいます。オキシドールは安価で手に入るので、試してみることをおすすめします。