熱帯魚育成

メダカにエアレーションは必要?入れるべき場合・不要な場合をわかりやすく解説!

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この記事はこんな方のための記事です。

  • メダカ水槽にエアレーションをしようか迷っている
  • どのような時にエアレーションが必要か知りたい

メダカは屋内・屋外どちらでも飼育できて丈夫なため、たくさんの方から愛されている魚です。

しかし、飼育されている方の中でも意見が分かれているのが「エアレーションは必要か」ということです。

メダカや熱帯魚などの飼育をして13年になる私も、初心者の頃はエアレーションってあったほうがいいのかわからず迷いました。

いろいろ試してみてわかったのは、入れ物の形や置く場所、温度、メダカの数などによって必要かどうかは変わるということです。

しかし、そのようなことをいわれても初心者の方は迷ってしまうと思いますので、結論を先にお伝えしたいと思います。

まずは結論だけお伝えします。

メダカのエアレーションは「必須ではありません」が、室内飼育・過密飼育・夏場の高水温などでは あったほうが安全でトラブルも少ないです。

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このままでは分かりにくいと思いますので、もう少しくわしく解説していきます。

エアレーションを行うメリット

まずは、そもそもなんのためにエアレーションを行うのかを理解していきましょう。

これが分かればご自宅の水槽にエアレーションが必要かどうかを判断することができます。

エアレーションを行うメリットは次の通りです。

  • 魚の酸欠を予防する
  • バクテリアが増えて水がきれいになる
  • 水の循環がよくなる
  • 油膜が発生しにくくなる

それではくわしくお伝えします。

メダカの酸欠を予防する

エアレーションを行う最も大きな理由は「メダカの酸欠を予防すること」です。

ベタなど、空気中の酸素を直接取り入れることができる魚はエアレーションを行わなくても生きていくことができます。

しかし、メダカはエラ呼吸のみなので水中に酸素が溶けていないと酸欠になってしまいます。

特に水温が上がる夏場は、水に溶け込む酸素の量が少なくなり酸欠になりやすいので注意が必要です。

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バクテリアが増えて水がきれいになる

バクテリアは水中にいる目に見えない微生物です。

バクテリアは、食べ残したエサやフンなどから出るアンモニアなど、有害な物質を分解して水をきれいにしてくれる働きをします。

バクテリアが多い水槽では、水は透明で臭いもしないので水槽管理には欠かせない存在です。

エアレーションを行うと、バクテリアの活動が活発になり、増えやすくなります。

特に立ち上げたばかりの水槽はバクテリアが少ないため、エアレーションをしてあげるほうが水槽が安定しやすくなります。

水の循環がよくなる

エアレーションを行うことで、水槽内の循環がよくあることもメリットの1つです。

エアレーションをすると、気泡が下から上に上がります。それとともに水も一緒に上に上がることになります。

汚れは下のほうに溜まりやすいので、下から上に水流があると、フィルターが汚れを効果的に吸い取ってくれます。

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油膜が発生しにくくなる

エサの油分や、フンの汚れ、バクテリアの死骸などが溜まり、水面に油膜ができてしまうことがあります。

油膜があると、水と空気が触れなくなってしまうのでさらに酸欠リスクが高まります。

また、細かい泡も出てきてしまい見た目もあまりよくありません。

しかし、エアレーションを行うことで油膜を消すことができます。

エアレーションでできた泡が水面ではじける時に、水面が循環することやバクテリアが増えることで油膜がなくなっていきます。

もし、油膜が出ているような水槽ではエアレーションを行うほうがよいでしょう。

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エアレーションを行うデメリット

ここまで、エアレーションを行うメリットについてお伝えしました。

しかし、メダカ水槽においてエアレーションを行うデメリットもあります。

  • 水流によってメダカが疲れてしまう
  • 音や水はねが気になる
  • 電気代などの費用がかかる

水流によってメダカが疲れてしまう

エアレーションを強くかけすぎると、水面や水の中に強い流れが生まれてしまいます。

メダカは比較的強い水流を苦手とする魚です。

そのため、流れの中を泳ぎ続けると余計に体力を消耗してしまうことがあります。

とくにヒレ長タイプや弱っている個体は流れに逆らえず、ストレスや体調不良の原因になりやすいです。

もし、エアレーションを使うときは「弱め」 を意識して、メダカが無理なく泳げる水流に調整してあげると安心です。

音や水はねが気になる

エアーポンプを使用していると、すくなからず動作する「ブーン」という音や、気泡が弾けるパチパチという音が鳴ってしまいます。

静音性の高いタイプはそこまで気になりませんが、寝室近くにあったり、静かな部屋では気になる方も多いです。

また、気泡が弾ける時に水はねが起こります。はねた水はライトに当たって白くなってしまったり、水槽回りがびしゃびしゃになってしまうこともあります。

エアレーションを行う場合は、蓋をして水はねを防ぐことをおすすめします。

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電気代などの費用がかかる

一般的に、エアーポンプを24時間使用すると1か月で50~100円程度はかかる計算になります。

1年間で考えると約1000円程度かかります。

また、エアーポンプは1000~2000円かかりますし、エアーストーンも目詰まりしたら交換することになります。

そう考えると、エアレーションをすると始めの1年間で3000~4000円近く費用がかかってしまいます。

エアレーションが必要ない場合

結論としては「メダカにエアレーションは必須ではない」とお伝えしました。

特に、次のような場合には、エアレーションがなくても安全に飼育することができます。

【屋内】フィルターによって水の循環がある

ろ過フィルターがすでにある場合は、それを動かしているだけでエアレーションの効果があるため、エアーポンプなどはいらない場合が多いです。

水上から水面に向かってバシャバシャと水が波打っている場合、その中で酸素が取り込まれるため、酸欠になる可能性はかなり低いからです。

特に外掛けフィルターや上部フィルターなどは、水面に水が流れ込むタイプなので安心です。

上部フィルター
外掛けフィルター

また、ほかのフィルターでも水面が波打っている状態であれば酸欠になることがありません。

フィルターの種類がよくわからない方はこちらの記事をご覧ください。

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【屋内・屋外】水面が広く空気と触れている

水面が広く、たくさんの面積が空気と触れている状態であれば、酸欠になる可能性は低いです。

屋外などでは、大きい容器にメダカを飼う場合が多いです。そのため、水面の多くが空気と触れ、水は酸素濃度が高くなります。

そのため、口が小さい容器でなければエアレーションがなくてもメダカは生きていくことができます。

【屋外】風などによって水面が揺れている

屋外で飼育している場合、風邪などによって水面が波打つことが多いです。

完全に水面が止まっているよりも酸素が取り入れられるため、屋外で飼育している場合には、基本的にエアレーションはいらないでしょう。

ただ、その場合には飼育する数は少なめにするなど、酸素が足りなくならないように注意することが大切です。

【屋内・屋外】水草がたくさん入っている

マツモやアナカリスなど、メダカに合った水草はたくさんあります。

屋外で飼育する場合には、ビオトープのような形でたくさんの水草を植えている方もいらっしゃいます。

そのような場合は、光合成によって酸素が発生するので酸欠の可能性は低くなります。

屋外であれば太陽光があるため、光合成はしやすいですが、屋内では直射日光が当たらない明るいところに置くか、ライトを使用するとよいでしょう。

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エアレーションがあったほうがいい場合

ここまではエアレーションがなくてもいい場合をお伝えしてきました。

しかし、場合によってはエアレーションを行わないとちょっと危ないということもあります。

この場合は、エアレーションをしてあげることをおすすめします。

水面の表面積が少ない場合

個人的には、ボトルアクアリウムなど、水の量が少なくさらに水面が小さい場合は、エアレーションがあるとよいと思っています。

もしくは、水槽の中に1~2匹だけ飼うように酸素の消費を抑えるようにするのがよいでしょう。

エアレーションが難しい場合には、フィルターによって水面を少し動かしたり、酸素を出す石を入れるなどするとさらに安心して飼育をすることができます。

飼育する数が多い場合

メダカの数が多い場合は、エアレーションは必須です。

酸素の消費量がかなり多くなり、酸欠になりやすいです。

水槽であれば必ずエアレーションをして、酸素が足りなくならないようにしてあげてください。

大きい水槽では、水槽の端でエアレーションを行えば、メダカが疲れてしまうということは少なくなります。

夏場など水温が上がりやすいとき

水温が上がると、水中に溶け込む酸素の量は少なくなってしまいます。

そのため、もっとも酸欠になりやすいのは夏場です。

水温が上がりやすい季節になった場合には、エアレーションをして、様子を見て少しずつ量を減らしていくなど慎重に飼育をすることがよいと思います。

また、冬場にもヒーターやエアコンなどの暖かい風が当たって水温が高くなる場合がありますので気を付けてください。

メダカが水面で口をパクパクさせていたら黄色信号だと考えてください。

油膜が発生しているとき

水槽を管理していると、水面に油膜のようなものが発生することがあります。

原因はエサから出る油や、水槽の汚れ、バクテリアの死骸などの有機物です。

これらの油膜が出ると、空気中と水が遮断されて酸素が取り入れられなくなってしまいます。

この油膜は、エアレーションをすることで消えることがほとんどなので、油膜が出てしまっているときにはエアレーションをして水質を改善していくことをおすすめします。

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おすすめのエアーポンプ

ここまでをお聞きになり「やっぱりエアレーションがあったほうがいいな」と思った方のために、おすすめのエアーポンプを紹介していきます。

私は今までに10種類近く使用してきたので、その中でおすすめのものを絞って紹介します。

おすすめのエアーポンプ

名称水作 水心SSPP-3S


ジェックス サイレントフォース 2000S

e~AIR 1500SB

ニッソー エアーポンプ サイレントβ-60 ~静かさの極み


テトラ コンフォートエアー 60 エアーポンプ

メーカー水作GEXGEXニッソーテトラ
価格3000円1700円1000円2300円1200円
適合水槽30~60cm60cm以下
(水深40cmまで)
60㎝以下
(水深40㎝まで)
30~60cm60㎝以下
最大吐出量3.0L/m2.0L/m1.0L/m50Hz:1.9L/m
60Hz:1.2L/m
50Hz:2.1L/m
60Hz:1.8L/m
静音性
(Amazon評価)
4.74.13.53.03.3
エアー調節×××
吐出口1口1口1口1口2口
音の大きさ50Hz:38㏈
60Hz:35㏈
記載なし記載なし記載なし記載なし
特徴静音性◎
チューブ付き
低振動◎最安値パワーあり吐出口2つ
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静音性で考えるなら「水作 水心」

静音性や振動の有無で考えるなら「水作 水心シリーズ」をおすすめします。

現に私もエアーポンプを使用する場面ではこちらのシリーズを使用していますが、振動音やモーター音はかなり静かなであると思います。

熱帯魚を飼育して13年近くになる私もおすすめの製品なので、迷ったらこちらを選べば後悔はしないと思います。

ただ、他の製品よりも価格が少し高いので、何よりも価格重視という方には向いていないかもしれません。

価格重視の方は「e~AIR 1500SB」

価格を重視する方は「e~AIR 1500SB」を使用するとよいでしょう。

1000円前半で購入できる価格で、人気もあります。

エアーを送り出す最大排出量が少ないことと、エアー量の調整ができないところが弱点ですが、十分な役割を果たしてくれます。

できるだけコスパよく飼育をしたいという方にはおすすめです。

スキマーなら「エーハイムスキマー350」がおすすめ

スキマーは、表面の水を吸い取り水中へと循環する機械です。

主に表面の油膜などを取ってきれいにするために使用するのですが、酸素を取り入れることもできます。

水面は酸素濃度が高いので、それを水中に取り入れることで酸素を溶け込ませることができます。

水面の油膜などをきれいにするためのモノなので、水面がキレイになるので一石二鳥です。

私は最近ではエアーポンプではなく、スキマーを24時間稼働させて魚を飼育しています。

音や水はねが気になる方にはこちらのほうが向いているかもしれません。

まとめ

ここまでをまとめます。

  • エアレーションがなくてもメダカを飼育することができる
  • ただ、エアレーションのメリットは大きい
  • 状況によってはあったほうがいい場合もある
  • エアーポンプは安くて静かなものがあるのでそれもおすすめ

状況を判断するのが難しいという方は、まずは「エアレーションあり」から始めてみることをおすすめします。

その状態でメダカを飼育していくと、そのうち「なくても大丈夫かも」ということがわかってくるので、その時に外せばよいと思います。

静かなエアーポンプもありますので、そちらを試してみてください。

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