この記事はこんな方のための記事です。
- 冷却ファンを24時間つけっぱなしでいいのか知りたい
- 電気代やコストがどれくらいか知りたい
- 水温が下がりすぎてしまわないか心配
- 故障のリスクがあるのか知りたい
コスパよく水温を下げてくれるのが冷却ファンです。
水面に風を当てるだけのシンプルな構造の割に、2~5度程度水温を下げてくれる優れものです。
しかし、初めて使用する方にとっては「ずっとONにしていて壊れないの?」「水温が下がりすぎないか心配」など、不安に思うことも多いでしょう。
この記事では、熱帯魚水槽歴13年になる私が、冷却ファンをつけっぱなしにしておいてよいのか、注意点は何かをお伝えします。

これを読めば、ご自分の冷却ファンの使い方について悩むことがなくなります。
まずはお忙しい方のために結論からお伝えします。
- サーモスタット付きであれば24時間稼働でOK
- サーモスタットなしの場合は、水温が下がりすぎてしまうのでダメ
- 水が蒸発しやすいので、水位には注意
- 電気代は月100~300円程度
それではくわしくお伝えしていきます。

冷却ファンを長時間つけっぱなしにするリスク

ここでは、冷却ファンを24時間つけっぱなにすることで、おこりえるリスクについてまとめてみました。
水温が低下しすぎるリスク
冷却ファンは水面を冷やすことで気化熱を利用し、水温を下げています。
室温にもよりますが、基本的にはONにしているときは水温がどんどん下がっていきます。
朝や夜など、気温がそこまで高くない時までファンを付け続けると水温が低くなりすぎてしまうリスクがあります。
6月や9月など、気温が低くなる日がある時は注意です。
それを防ぐためには、サーモスタット付きのものを使用したり、ヒーターを一緒に入れておくなどして、水温の下がりすぎを防ぐことが大切です。
水位が下がりすぎるリスク

ファンを使用すると、気化熱により思ったよりも水が減っていきます。
水槽サイズにもよりますが、1日1~2㎝くらい減ることもあります。
水位が減ると、ヒーターが水から出て空焚きしてしまい、故障するなどのリスクがあります。
特に30㎝以下の小型水槽では水の減りが早いので足し水の回数が増えるという手間もあります。
モーターの消耗リスク
冷却ファンには小型のモーターが内蔵されており、ずっと動かしていると少しずつ摩耗していきます。
製品によって差はありますが、耐久時間は数千時間〜1万時間程度が目安とされています。
また、モーターに負荷がかかり1〜2シーズンで寿命を迎えることもあります。
私はそれで1シーズンでダメにしたことがあります・・・
どの電化製品でも同じですが、つけっぱなしは寿命を縮めることにつながります。
ホコリなどにより故障するリスク
冷却ファンは風を吸い込みながら稼働するため、周囲のホコリを内部にため込みやすいです。
そのまま放置するとモーターに負荷がかかり、回転が鈍くなったり、異音が出る原因にもなります。
1か月に1回程度はファンの羽や吸気口にたまったホコリを、やわらかいブラシなどで優しく掃除してあげましょう。
風の音や振動が気になる場合も

ファンの機種によっては「ブーン」という低い音や、設置部分の微細な振動が気になることもあります。
人によっては、夜間の静かな時間帯に特に気になるかもしれません。
静音性が高い製品を選んだり、ゴムクッションなどを挟んで振動を軽減するのもおすすめです。
冷却ファンはサーモスタットありでつけっぱなしに
ファンを24時間つけっぱなしにしても大きな問題はありませんが、できれば「サーモスタット付き」で使うのが理想です。
ここでは、その理由やメリットを紹介します。
サーモスタットがあれば冷やしすぎを回避できる

サーモスタットは、設定した水温を保つように自動でファンをオン・オフしてくれる装置です。
これがあることで、水温が下がりすぎる心配がなくなり、生体を守ることができます。
夜になって室温が下がったときでも、自動でファンを止めてくれるので安心です。
止まる時間もあるので、故障リスクも低い
つけっぱなしにしているとモーターの摩耗が心配ですが、サーモスタットがあれば必要なときだけ稼働します。
その分、ファンの稼働時間も減るため、故障リスクや寿命の短縮を防ぐことにもつながります。
毎年夏になるたびに買い替えるのはもったいないので、少しでも長く使えるよう工夫しておきたいですね。
無駄な電力を抑える効果もある

電気代が気になる方にとっても、サーモスタットの導入はおすすめです。
必要なときだけ自動で運転するので、常に回しているよりも電力のムダを減らすことができます。
少しの初期投資にはなりますが、毎年使うことを考えると、コスパは決して悪くありません。
タイマーで昼間だけつけるのもあり

サーモスタットが手元にない場合は、タイマーを使って昼間だけファンを稼働させる方法もあります。
日中の気温が高い時間帯だけ冷却することで、ある程度の水温上昇を抑えることができます。
ただし、この方法は気温の変化が大きい日には水温が安定しづらいこともあるため、定期的な温度チェックを忘れずに。
タイマー管理はスマートプラグがおすすめです。
熱帯魚など水槽を管理する時にかなり役に立つので、参考にしてみてください。

冷却ファンをつけっぱなしにすると電気代は?
「つけっぱなしだと電気代が高そう…」という声もよく聞きますが、冷却ファンは意外と電力消費が少ないんです。
ここでは、具体的な電気代や節約方法について見ていきましょう。
24時間でも月100~300円程度

多くの冷却ファンは、1〜3W程度の小さな電力で動作しています。
24時間フル稼働させても、月にかかる電気代はおおよそ100〜300円ほど。
意外と安く済むので、安心して使えるのではないでしょうか。
クーラーよりも圧倒的に電気代は安い

水槽用クーラーは冷却能力が高い分、電気代も月1,000円以上になることが多いです。
それに比べて、冷却ファンはとても経済的です。
小型水槽や軽めの冷却で十分な場合は、ファンだけでも十分対応できる場面があります。
室温が高いと冷却効果が薄い

ただし、部屋の温度が30℃を超えているような場合、冷却ファンだけでは十分に水温を下げきれないこともあります。
ファンは「室温より数℃低い水温にする」のが限界なので、室温管理も合わせて考える必要があります。
扇風機を回したり、エアコンと併用したりすることで、効果をさらに高めることができます。
できればクーラーとの併用を

真夏の猛暑日など、水温がどうしても下がらないときには、ファンとクーラーを併用するのも一つの方法です。
ファンがあることで、クーラーのも低く設定できるため、結果的に電気代の節約にもつながります。
無理にどちらか一方に頼らず、状況に応じて組み合わせるのがベストです。
まとめ

ここまでをまとめます。
- 冷却ファンは24時間つけっぱなしだと、水位の低下などのリスクがある。
- できればサーモスタットの製品を購入するとよい。
- サーモがない製品の場合は、タイマーやスマートプラグで管理するとよい。
- タイマー管理により、リスクを減らして使用することができる。
冷却ファンは、うまく使えば夏場の水温管理にとても役立つ便利なアイテムです。
基本的にはつけっぱなしでも大きな問題はありませんが、モーターの劣化やホコリの蓄積、水の蒸発など、気をつけたいポイントもいくつかあります。
サーモスタットを使えば、水温が下がりすぎる心配もなく、電気代の節約にもつながります。
サーモスタットがない場合は、タイマーやスマートプラグで管理すると、さらに安心で、リスクを減らすことができるのでおすすめです。
ぜひ検討してみてください。

