熱帯魚育成

メダカは水草なしでも飼える?メリット・デメリットと失敗しない工夫について解説!

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この記事はこんな方のための記事です。

  • メダカの水槽に水草を入れたくない
  • 水草なしのメリット・デメリットが知りたい
  • 水草なしで上手に飼う方法を知りたい

よく写真などで移っているメダカの水槽にはよく水草が入っています。

しかし、初めて飼う方などは「なんかめんどくさそう」と考える方もいるのではないでしょうか。

よくわからないものは入れたくないですよね。

そこでこの記事では、熱帯魚などを飼育して13年になる私が、メダカ水槽を水草なしで買うメリット・デメリット注意点についてお伝えしていきます。

この記事を読めば水草を入れるか入れないかを判断できますし、水草なしでも飼育することができるようになります。

メダカを水草なしで飼うことはできる

まずは、結論からお伝えします。メダカを水草なしで飼うことはできます。

ただ、個人的には入れておいたほうがメリットがたくさんあると思っています。

だから入れている人が多いんですよね。

水草を入れるメリットについては、この後くわしくお伝えしていきます。

どうしても入れたくない、入れられないという場合を除いては、少量でも水草を入れておくことをおすすめします。

水草ありでメダカを飼うメリット

まずは、水草ありでメダカを飼うとどのようなメリットがあるかをお伝えしていきます。

また、そのあとに「水草なしで飼うメリット」についても解説していきます。

両方をお読みになり、どちらのメリットが大きいかで判断していただければと思います。

それでは、まずは水草ありの場合です。

コケが生えづらくなり水がきれいになる

水草は見た目の美しさだけでなく、水の汚れを吸収してくれる役割をします。

例えば、水の中にある「硝酸塩」「アンモニア」「亜硝酸塩」などの有害物質や、「窒素」「リン」などを吸収してくれます。

ろ過フィルターがある場合は、そこにいるバクテリアが分解してきれいにしてくれます。

ただ、水草があるとさらに水の浄化作用が増すため、水をきれいに保つことができます。

汚れは吸収されないとコケになりますので、水草を入れることでコケを防ぎやすくなるというメリットもあります。

酸素不足になりにくい

水草が光合成を行うことで、多少ですが酸素が水の中に溶けることになります。

特に屋外に置いているメダカ水槽の場合、高温によって酸素が溶けづらくなりますし、水が動かないため酸素が水中に入りづらくなります。

メダカは基本的には強い魚ですが、酸素が十分にあるに越したことはありません。

水草を入れておくことで酸素不足を防ぐことができるため、できれば入れておいたほうがメダカにとっては優しいです。

卵を産み付けることができる

ホテイソウやマツモなどの丈夫な浮草には、メダカが卵を産みつけることがあります。

産卵床になる道具を準備してもよいですが、水草にもしっかりと産みつけてくれます。

また、水草をたくさん入れておくことで、隙間に稚魚が入り込み隠れ家担ってくれる場合もあります。

隠れるところがない稚魚は食べられてしまうこともありますので、水草を入れておくと一石二鳥で稚魚を守ることができます。

見た目がきれいになる

最後は、単純に見た目がきれいになることです。

何もない鉢や水槽もシンプルでいいのですが、レイアウトを重視してきれいな水槽にしたい方も多いのではないでしょうか。

私は特に水草が好きなので、水草のきれいな緑の中に魚が泳いでいるとさらにきれいに見えます。

これは個人的な感覚になりますので、全員のメリットとはいえませんが水草が魚を引き立ててくれるということもあるのでおすすめです。

水草なしでメダカを飼うメリット

ここまでは「水草あり」のメリットについてお伝えしてきました。

ここからは「水草なし」のメリットについてくわしくお伝えしていきます。

水草に気を遣わなくていい

水草は、育て方を間違ってしまうと茶色くなってしまったり、枯れてボロボロになってしまったりします。

枯れてしまった水草を取り除いたり、いらない部分を切ったりするのは面倒に思う方もいるでしょう。

メダカの健康にも気を使いつつ、水草のことまで考えてられないよという方は、水草を入れずに、メダカの状態にだけ集中して管理して行くほうがいい場合もあります。

ランニングコストがかからない

水草を入れる場合には、それなりに費用がかかります。ホテイソウでも5~10株くらいでも1000円近くはかかります。

枯れたらまた買ってということを考えると、結構な金額になってしまいます。

マツモなどはもう少し安くて5本で600円程度ですが、それでも何回も買えば高くつきます。

水槽をたくさん持っている方であればなおさらです。

ランニングコストをかけなくて済むという点は、水草なしで飼育するメリットといえます。

掃除やメンテナンスが簡単になる

水槽や鉢の掃除をするとき、水草が浮かんでいると、掃除やメンテナンスの手間が増えてしまうことがあります。

一度水草を取り出して、場合によっては簡単に洗ったりする場合もあります。

水草があることで、水換えのときに一緒に吸ってしまったりすることもあるでしょう。

掃除などの時に時間がかかり面倒になるとだんだんやらなくなってきてしまいますので、ジャマになるようでしたら水草を入れないという選択肢もあると思います。

水槽内がスッキリ見える

水槽の中に、ごちゃごちゃとものが入っているのが嫌だという方もいらっしゃると思います。

水草がないことでメダカもすいすいと自由に泳ぐことができますし、見ている側としても魚の姿がはっきりとわかる点はメリットといえます。

砂底すら入れずに、水槽に水だけの水槽を「ベアタンク」といいます。ベアタンクで飼育している方もいらっしゃいますので、興味がある方はこちらの記事を参考にしてみてください。

水草なしでメダカを飼育するデメリットと対策

ここまでは「水草なし・あり」のメリットについてお伝えしてきました。

ここからは「水草なし」で飼育するデメリットと、それに対する対策についてお伝えしていきます。

基本的には「水草あり」のメリットを受けられなくなるので、わかりやすいと思いますがくわしく解説していきます。

水質が悪化しやすくなる

水草なしのほうが、あるときに比べて水質が悪化しやすくなります。それは、水草の浄化作用のメリットがなくなるからです。

水草が悪化することでコケのリスク、臭い、濁りなどさまざまな問題が発生しやすくなります。

水質悪化への対策

水質が悪化しないようにするためには、次のことが大切です

  • バクテリアが増えやすいフィルターを使用する。
  • たくさんの水で、少量のメダカを飼う

バクテリアを増やすためには、ろ過能力の高いフィルターを使用することが大切です。

バクテリアが多くろ材に住み着くことで、水をきれいにしてくれます。

そのため、フィルターを工夫していくことで水質の悪化を防ぐことができます。

よく見るこのような投げ込み式フィルターは、あまりろ材を入れることができませんので、バクテリアが増えづらいです。

一方、底面フィルターや外部フィルターなどはろ過能力が高いフィルターであるといえます。

メダカは強い水流を嫌う傾向がありますので、スポンジフィルターなどでも飼育することができます。

また、たくさんの水で少量のメダカを飼うことも、水を汚れにくくするコツです。

通常は「2Lで1匹」などと言われますので、それよりも少なめに飼育していくと、きれいな水を保つことができるでしょう。

酸欠のリスクが高くなる

水草がまったくないと、酸欠のリスクも上がります。もちろん、水草を入れていれば酸欠を完全に防げるというものではありません。

ただ、水草があったほうが酸素の量は増えます。

水草を入れないことで酸欠になりやすいという点はデメリットといえます。

酸欠への対策

では、酸欠への対策はどのように行えばよいでしょうか。

一番よいのはエアーポンプを使用して常時酸素を送り続けることです。これを行っていれば酸欠になる心配はないので安心です。

フィルターによっては、水中にバシャバシャと水が流れ込むタイプのフィルターもあります。

そのような場合は、酸素が取り込まれるので、必ずしもエアーポンプが必要というわけではありません。

また、屋外で飼育する場合には水面が広い鉢を使用したり、こまめに水換えをしたりして、酸素が水中に取り込まれるようにしてきましょう。

心配の方は「酸素が溶ける石」のような商品を入れておくとさらに安心して飼育することができるでしょう。

産卵場所や隠れ家がなくなる

水草がないことにより、メダカの産卵場所がなくなってしまいます。

産卵場所がない場合は、壁に卵を産みつけたり、そのまま水槽の底に落ちたりします。

そうなると他の魚に食べられてしまったり、カビてしまったりするリスクが高まります。

安全に稚魚をふ化させて、大きくなるまで育てるということが難しくなってしまいます。

産卵場所を確保する対策

水草を入れない場合の対策として考えられるのは次の2つです。

・人口の産卵床を入れる

・卵を産みそうなメスを隔離して、安全にふ化させる

一番わかりやすいのは、人口の産卵床を使用することです。メダカ専用の産卵床はたくさん発売されていますので、すぐに手に入れることができます。

水草がなくても卵を産みつけるのでおすすめです。

また、卵を産む前にメスを隔離するというのも対策の1つです。

お腹が大きくなってそろそろ産みそうだなと思ったら、隔離ボックスなどに移してあげるとよいでしょう。

隔離ボックスは、卵や稚魚だけが下に落ちていき、大人の魚とは一緒にならずに育てることができます。

これを使用することで、食べられてしまうリスクを減らすことが可能です。

水草を入れない場合には、このようなグッズを使用するとよいでしょう。

コケが生えやすくなる

水草なしのときよりも、汚れを吸収しないため水槽や鉢にはコケが生えやすくなります。

また、コケだけではなく水の汚れによって臭いもしてくる場合があります。

できるだけ、汚れを吸収したり、外に排出していくことを心がけていくことが大切です。

コケへの対策

コケや水の汚れなどへの対策としては、こまめな水換えが1番です。

屋内水槽の場合は、週に1度1/3程度の水を入れ替えるのがセオリーとされています。

あまりにもたくさんの水を変えすぎてしまうと、バクテリアも一気に減ってしまうので、少しの水をこまめに替えていくほうがよいでしょう。

また、エサをあげすぎないことも、水を汚さないためには必要です。

エサは2~3日に1回でも十分です。エサのパッケージに書いてあるように1日に2~3回も挙げてしまうと、エサの残りやフンですぐに水が汚れてしまいます。

多くても1日1回、30秒程度ですべて食べきれるくらいの少量に抑えることを意識してきましょう。

メダカを水草なしで飼う時におすすめのグッズ

ここでは、メダカを水草なしで飼うときにあると便利なおすすめグッズについてまとめています。

ご自分の水槽の状況に合わせて、試してみてください。

ソーラーエアーポンプ

屋外でメダカを飼育するときに役に立つソーラーエアーポンプです。

水草なしの水槽で、メダカを酸欠にさせないための商品です。

表面積が多い鉢などでは、そこまで簡単に酸欠にはなりづらいですが、こちらを使用すればさらに健康に飼うことができます。

酸素がたくさんあるとバクテリアも増えやすくなりますので、さらにいい循環になります。

特に夏場は酸欠になりやすいので、1つ準備しておくと安心です。

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人工の隠れ家

水草はメダカや稚魚の隠れ家になります。その水草を入れない場合には、隠れ家を代わりに準備してあげるほうがよいでしょう。

隠れ家になるものはなんでもいいので、あとは好みの問題です。

また、人工物を入れたくない場合には、流木や石などを入れてあげるのもよいでしょう。

隙間などに稚魚が隠れられたり、水流が当たらないようにすることもできるので入れてみるとことをおすすめします。

ろ過フィルター

こちらは、屋内の水槽で飼育する場合には必ず準備をしておきましょう。

水質の悪化を防ぐためには、ろ過フィルターが必要ですし、メリットも大きいです。

初心者の方には「外掛けフィルター」や「水中フィルター」を使用することが多いです。

投げ込み式フィルターはろ過能力が低いのでおすすめしません。

水槽にはほとんどフィルターがセットになっていますので、これから水槽を準備する方はこちらを参考にしてください。

すでに水槽はある方には、コスパのよい外掛けフィルターを紹介していますので、こちらのご覧ください。

まとめ

ここまでをまとめます。

  • 水草を入れるメリットは多い
  • 水草を入れないのであれば、それなりの対策やグッズが必要になる
  • 水草を入れたほうが飼育は簡単になる

水草を入れると、酸欠、水質悪化、稚魚が食べられてしまうなどのリスクを下げることができます。

また、水草を入れない場合は対策が必要になり、結局同じくらい手間がかかることも多いです。

個人的には、少量でも水草を入れたほうがメダカにとっても人間にとってもよいのではないかと考えています。

メダカに入れる水草は、ホテイソウやマツモなどの浮草を入れてあげるとよいでしょう。

近くのホームセンターでも売っていますし、お忙しい方は通販でも買うことができます。

ぜひ、1度試してみてください。